まず「サビのベースに対してローが足りない」と判断するその感覚も優れていると思うが、足した時の曲の締まり方も顕著だ。
別にピアノと一緒に鳴らせば馴染んで分からないレベルの音色のシンセベースを、分からないくらいの音量で足している。
ただしっかりとコシがあり、抜けて欲しいところで抜けてくると言う点は重要だ。馴染むというのは控えめとかそう言う意味ではない。
このピアノのローパートに重ねられた音は、「このためだけに生まれてきました」と言える様な、そこそこ良く出来た音になっていると思う。
そしてそれを入れておくことで、ピアノのローがしっかりと地に足を付けるように安定感を持つ。それを聴いた後でシンセベースを抜いてみると良くわかる。
定石のような話だが、これも今になって足された。
こういった点も正しいアレンジを組み立てていく上では、確実に行われていなければならない作業だ。
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