時々、どうしてこんな難しい編成でわざわざ音楽をやっているんだろうと思う。
もうドラムやベースを入れてしまえばイイやんと思うのである。
それらが居ない事に対する費用対効果と言うか、メリットと労力が余りにも見合っていないのではないだろうか?ドラムとベースという楽器が構造的に音楽にとって無い方が良いのであれば、もうとっくに無くなっているはずだろう。いや、そう、勿論自分たちはドラムやベースの存在に疑問を投げかけるためにやっている訳ではないが。
もしくはそれらが自分たちの音楽に無い事で、素晴らしい効果を与えてくれているのだろうか。個人的には、一般的な編成のバンドの方がカッコいいと思うし、オーケストラもまたカッコいいと思う。しかしその辺り自分たちにおいてはどうなんだろうね。
そしてこう考えるときは、得てして疲れている場合が多い。
気づいてみればここ15~20年近く、良い音楽、良いアーティストを見ていない。ヒゲダンもあいみょんもワンオクも全部売れてるんだから、カッコイイんだろう。自分もいろいろ聴いてみたが、出来は良いが記憶には残らないし、好きにならないのはやはり歳のせいだろうか。多分そうなんだろう。だけどそれだけではないと思う。
音楽、ロックの歴史とはビートルズの1960年から始まったとして今年で60年。それ以前にも歌謡曲、ムード歌謡など今の音楽シーンの源流はあるが、例えばそこからYMOか活動していたのは1980年。電子楽器が人前に出始めたのは、この辺りということだ。40年前。
またこの辺りでは(もう少し前からだが)フォークブームも来ている。そして90年代に差し掛かる前に、X-JAPANが登場するという訳だ。
それから90年代、ここで少なくとも自分の中ではJ-POPのピークであり、ここからずっと下降し続けている。ミッシェルガンエレファント、ミスチル、スマップ、TOKIO、サザン、hide、ルナシー、GLAY、スピッツ、ウルフルズ、エレカシ、ラルク、安室、浜崎、aiko、大黒摩季、宇多田、ELT、ポケビ、いくらでも出てくるけど、もっとマニアックなところだってまだまだあるけど。何なんだろう。
また昨今、コモディティ化が色々と言われ始めており、それを危惧する風潮はこれからもっと来るだろうと思う。twitterで見かけた写真だが、まさにこれという写真が以下。
同じ会社の入社式らしいが、音楽も、車も、電化製品も人も、全部こういう事。
こう言った時勢の中で自分たちがやっていることと言うのは、価値があると思う。メンバーに若者なんて一人もいない、歌詞に英語なんて出てこないし何なら小難しい、ボーカルの声や歌唱も流行りとは違う、ドラムやエレキギターでクールに聴かせる訳でもない、寧ろそれらは無い、かと言って癒し系でもない、流行る要素なんて全然ない。
だけど、本物だと思っている。
世の中すべてがおかしな事になってきている。要は見せ方なんだな。続けていくしかない。
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