youtubeにMVを投稿するに至るまで③

2017年7月24日、康成と僕は「手」のMVを撮影する場所として”松尾鉱山”を選び、その下見のために岩手へ出発した。移動は車で、全て下道である。5日間程使う予定で、途中いろいろな所を経由しながら向かう予定を立てた。日本海へ向かい金沢、新潟を経由するルートだったのだが、とりあえず初めの時点で記憶にあるのは富山辺りを走っている時のとんでもない大雨。だからって特にエピソードがある訳でもないがすごい雨だった。


まずは金沢に到着した。康成が全国を弾き語りで旅していた時にも滞在していた場所ということで、市内を少し車で走り、駐車場に車を止めた後は繁華街をぶらぶら歩いた。ライブが出来るところはあるのかなと見たりしていたが、目にとまった店は1~2軒。金沢はまずまずの中規模都市といった感じでそれ以外の用事はなし。長くは滞在せず出発した。

金沢を出た後は新潟に向かったのだが、そこで今回のサブの目的だった”松田さん”に会いに行った。この方は康成が以前ネット上で哲学や思想など様々なテーマについて議論を交わしていた方らしく、当人も実際にお会いするのは初めてとのこと。場所は新潟の糸魚川と言うところだったので、糸魚川へ向かった。
松田さんは事務用品店を営んでおられ、スムーズにお会いすることが出来た。僕にとっては完全に初対面だったが、物静かで服装は少しヨレたシャツとダブルのズボンといった感じだったが、不思議とどこか品を感じさせる方だった。恐らくは顔つきだ。
糸魚川と言えば、2016年12月に大規模火災があった場所。僕たちが行ったのは半年以上経っていたわけだが、まだまだ復旧はしておらず一帯は更地で瓦礫もまだ沢山残っていた。松田さんのお店で挨拶を交わした後少し移動し、地元の喫茶店へ連れて行ってもらった。美人の女性がカウンターに立つ純喫茶だったが、糸魚川は水道を引いている所が他の地域とは異なるらしく、石灰を含んでいると言う(だから長期間使っているヤカンなどは白くなってしまうのだとか)。なのでそう言った湯で入れる珈琲はまた少し違った趣を醸し出すと話してくれた。
喫茶店で音楽や世の中の事などについて沢山話したあと別れる前、松田さんが糸魚川のソウルフードの牛乳パンを買ってくれた。素朴でシンプルなパン、糸魚川を出た車の中で頂いた。美味しかった。
糸魚川は静かで商店街もそれなりにあるのだがふんわりと感じる田舎感があり、落ち着く雰囲気が漂う街だった。街並みや家の作りも京都では見ない作りがあり、文字では表せられないがそれもまた趣があった。

松田さんが買ってくださった牛乳パン


因みにこういう田舎の街でも、一応僕たちはぐるっと全体を把握するために廻ってみたりする。そしてだいたいどんな場所にでも、ヤバいオーラを出しているスナックやパブ的な店はある。糸魚川の記憶かどこかのが混ざってしまってるのか自信がないが、アパートの部屋それぞれがそう言ったスナックになっていて雰囲気的に営業してそうなのだが、開けて入る事は無かった。

糸魚川を出たらそのまま新潟市へ向かったのだが、糸魚川は富山を抜けて割とすぐのところ。新潟はとにかく長い!新潟に入ったからといって、新潟市まではまだ相当ある。そして目的地はというと、この時点でようやく半分を超えた辺りだ。岩手は遠い!


新潟市についたのはかなり夜も更けた頃だったと思う。こうやって2人で夜に地方などに来た場合は必ず路上ミュージシャンを探すのだが、僕はまだ出会った事がない。新潟市でもアーケードや駅前など路上ミュージシャン出現ポイントを回ったが誰もいなかった。なので、康成がアーケード街で弾き語りをしていた。天然リバーブは中々心地よい。
弾き語りと言っても、ゆずやコブクロみたいないわゆる弾き語りじゃないけどね。

その場所で何をしてどれだけ滞在するか基本的に全て自由なので、適当なタイミングで新潟市も後にした。ここからは夜の移動。ちょっと運転にも集中できたので、一気に岩手まで入ってしまった。そして入ったところのコンビニで休憩し、そのまま朝まで車内で仮眠を取った。

因みに僕たちが休む場所は、基本的にはネットカフェが多い。この時の旅中もだいたい利用していた。シャワーだけ使った時もあったし、一部屋ずつ借りてネットでいろいろ調べたりそこで寝たりしていた。


新潟市へ向かう途中で思わず車を停めた夕日。生きてて良かったと思った

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