youtubeにMVを投稿するに至るまで④~in松尾鉱山

2017年夏、車でしかも全て下道で、金沢や新潟の糸魚川などを経由しながらついに岩手まで辿りついた。岩手に入ったところのコンビニで仮眠したあと朝起きてから、真っ直ぐに松尾鉱山へ向かった。天気は良かった。

出発前にいろいろ松尾鉱山の写真を見たり調べたりしていると、場所は山の中で、屋上まで上がれるんだという程度には分かっていた。入り方などは確認することは出来なかったが、逆に難しいとか違法とかそう言った事はどこにも見られなかったので、多分入るのはそこまで難しい事はないのだろうと考えていた。
実際山へ入り地図的に近づいて来ると、木々の切れ目からコンクリートのアパート郡が顔を出し始めた。ああついに、あれか。と思った。しかし不思議と、中々入口が見つからない。どれだけ木々が茂って廃墟化が進んでいるとしても、主要道路から敷地内へ入っていく道路は絶対にあるはずである。それが中々見つからなかった。最後には一番簡単に入れるポイントを見つける事が出来たのだが、最初は違うルートから入っていく事になった。

一応一番近くまで接近できる道を見つけてそこに車を止め、市内のショッピングモールのGUで買ってあったGジャンに着替えた。季節は夏なので、怖かったのは毒を持った虫や動植物だ。軍手も持って行っていた。近くまで接近できたとは言っても、その場所から向こうに見えるアパートまではなだらかな勾配が続き、背丈ほどの草が生い茂っている。アパートへの道は見つからず、アパート前の広場の様な所も草木だらけで、その場から最短ルートで切り開いていく選択をするしかなかった。

ここに車を停めた。”立入禁止”の看板があるが、役所に問い合わせると「自己責任で」
車を停めた所から。ここを掻き分けていくしかなかった

出来るだけ進みやすいルートを辿りながらもサバイバルナイフでひたすら草木を切り、踏み倒し、登ったり下ったりしながらついにアパートまで辿りついた。さあ次はどこから入るかだ。最初は窓から入った。アパート内は画的に完璧だった。圧倒的だった。アパートは何棟かある。とにかく見ておきたかったのは屋上だ。屋上からの写真がいろいろネット上で確認できたので、中をいろいろと見ながら今の位置とその写真とを見比べ、屋上まで上がれるはずの棟を探した。


ただ屋上に上がれる棟を探すといっても、移動が全て大変なのである。それぞれのアパートまで辿り着く事が毎回一苦労で、入る場所もその都度探さないといけない。
アパートを往復している間に行き来はそのうち慣れたが(と言うか自分たちの道が出来てきたから歩きやすくなった)、 「アパート的にはあっているはず」と言える棟までたどり着いても次は屋上まであがる所が分からない。屋上までの階段がなかなか見つからなかった。

アパートの周りは全てこんな感じ
棟から棟への移動は大変だった
外が見える所では位置確認
屋上からはいくつアパートが見えていた?
一番高い位置にあるアパートを見つける。あそこしかない

最終的に上がる階段はしらみつぶしに探した結果見つかる。別に特別分かりにくい場所だとか、扉の向こうだったとかいう訳ではなく、探せばあった。屋上はちょっと危なそうな箇所はあったが景色はやはり完璧、映像作品を撮る上で100点だった。そして簡単にアパートまで辿り着けるルートだが、アパート郡の一番端(写真で言うと煙突が2本見えている場所)、僕たちがアクセスしようとした丁度反対側からも入れることが分かった。ただこの入口は外の道から探しているだけでは見つける事は難しいだろう。そばを走る道から難なく入れるのだが、恐らく見落とすし、目に入ったとしてもそこからアクセスできるとは想像しにくい場所だった。

この景色を探していた

一通り内外を見終わったあと、松尾鉱山の敷地内で何か作業をされている方々を遠くに見つけたのでそこまで行って少し話した。そこはおかしな色をした大きな池のある所で、今でもそう言った”あと処理”を続けている方々がおられた。


その日の夜は岩手県内で休み、そこでも商店街などを廻った。ようやくメインの目的を果たし終わった。


たくさんのドラマが、そして人生があったんだろうな

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